
昼間に八柱神社の上棟祭を終えた奈良市の誓多林町。
夜は仮宮に遷されていた神さんを神殿に戻ってもらう正遷宮が行われる。
ライトアップされた神社境内が浮かび上がる。
参列する大人衆と氏子たちはテント内で見守りながら神事が始まった。
修祓を経て遷宮の儀に移った。
そのときは全ての灯りが消される。
辺りは真っ暗闇になった。
役員が照らし出す行燈の明かりだけがときおり闇夜に動く。
白いマスクをした宮司が発する「おおーー おおーー」の声だけが聞こえる静寂のなかでの遷座の儀式。
それは正遷宮(しょうせんぐう)と呼ばれるミタマウツシの儀式である。
八柱神社、三十八神社、八阪神社、宗像神社、大国神社、水神社など一つずつ神さんは遷される。
そうして全ての神さんが遷されたら氏子たちは玉垣に入って献饌、祝詞奏上、玉串奉奠で正遷宮を終えた。
11月から半年間、永い間も仮宮に納まっていた神さん。
窮屈であったろう。
明日は水神さんを遷宮されることを伝えて直会を終えた。
大人衆たちはこれからの毎月。神社の清掃に勤められる。
(H24. 3.24 EOS40D撮影)